本日も順調に誤作動中

ASD.1980年生まれ東京都在住。

人間関係の不全の原因は、脳の機能障害にあるということ

おはようございます。
私は人間関係で悩んできました。
先日は、職場でこんなことがありました。
仕事の終業後、別部署の上司(Aさん)が自分の部署の先輩たちに気さくに話しかけてきました。
Aさんは一日の仕事終わりに、軽く談話をしたかったのだと思います。

先日、オフィス内のある部署が解散し、そのスペースへ今度は新しい別の部署が引っ越してきました。
そこには、今までの倍近い人数のメンバーがごそっと引っ越してきたのです。
Aさんはそのことに触れ、「この狭いスペースによく入りましたよね」と言いました。

そこで、私が想った事は、「この狭いスペースに入ったのは、各メンバーの所有物があまりなかったから
だ」と思いました。また、Aさんから気さくな感じが読み取れたので、「Aさんにそのことを話してみよう」と
思いました。

そこで、Aさんに「みんな荷物が少ないですよね」と笑顔で言いました。
すると、Aさんは「あ?」と、言い、何言ってんの?と言いたげな表情をしてきました。

私は直後にしまった!と思いました。
そして、次に自分が想ったのは、Aさんはきっと「お前のような立場の低い人間が馴れ馴れしく話しかけ
てんじゃねえよ」と思っているに違いない、ということでした。

そして、過去に同じような経験をしたことがフラッシュバックのように蘇ってきました。
中学1年の時、当時入部していたテニス部の合宿でのことです。
当時、私が入部していたテニス部は、上下関係が非常に厳しいものでした。
中高一貫男子校だったため、テニス部の最高学年は高校2年生でした。
合宿は、テニス部の一年間のメインの行事であり、OBがやってきて指導というか「しごき」にくる、厳し
いものでした。
その日、私の班は、食事の配膳などをするため、練習を早く切り上げて宿舎に戻る日でした。
厳しい練習から早く解放された自分は、率直に嬉しかったです。
食事の準備が早くに終わると、みんなが高校2年の先輩、Bさんを囲んで談話しています。
何の話題を話していたかは覚えていませんが、
自分は、そのみんながフランクに話している光景を見て、普段は厳しくて口も利かない先輩だけど、今
ならリラックスムードだから話しかけてみてもいいのだろうと考え、Bさんに話しかけました。
ところが、その直後に「お前は話すな」と言われてしまいました。
それでも、自分はいやいや冗談だろと思い、もう一度話しかけてみましたすると、
「お前は話かけてくんじゃねえ!」と言われてしまったのです。
他の先輩たちもいる中で、恥をかいたような気分にもなりましたし、
自分は思ってもみなかった反応が返ってきたため、カウンターパンチを浴びせられたような感じでもあり
ました。他の先輩たちを含めた男は、こうした男同士の社交の場では先輩に気を使って話をしないもの
だということを誰から教わることもなく、自然に配慮ができるということに歴然とした差を感じ、劣等感と
恥ずかしさを感じました。「自分は男同士の付き合いの経験が希薄で、みんなが当たり前に知っている
ことを分かっていないのだ」と思ってきました。

そんなことがAさんの「あ?」という言葉で蘇ってきたのです。

今は、Aさんに対することもBさんに対することも、「空気が読めない」という自分の自閉症スペクトラム
の障害が原因だったのだと理解しています。
ですから、決して私が、男同士の社交場の経験が少なかったわけではなかったのです。

実は、私がこのように男同士の付き合いが上手くいかないのは、すべて父親が私に幼い頃にコミュニ
ケーションをとってくれなかった事が原因だと、父を恨んでいた時期が長くありました。
しかし、私は誰ともうまくコミュニケーションがとりづらい脳の障害を持っているわけですから、うまくとれ
ないのはある意味仕方のないことだったと思います。また、私は知的障害などはなく、むしろ勉強もで
きたほうでしたから、まさか脳に障害があるということは、なんか変だな思う人はいたとしても、よほど専
門知識を持った人でない限り、発達障害を疑うことは難しかったと思います。

「見えない障害」の中で、長らく私は独りで、自分を責めたり、他人を責めたりして苦しんできました。

アスペルガーには、大きく3つのタイプがあると言います。
孤独型、受け身型、積極奇異型。
私は、今、社内では徹底的に受け身型を採用しています。
今回のAさんとの一件で、そのことをもっと自覚的に行なった方がいいなと思いました。

ちなみに、今になって思うことですが、Aさんが「この狭いスペースによく入りましたよね」と言った事に
対して、私が「みんな荷物が少ないですよね」と言ったのは、Aさんにしてみれば脈絡がない唐突なこと
だったのではないかと思います。だから、「あ?」とAさんは言ったのではないかと思います。
ですから、「身分が低いお前が馴れ馴れしく口をきいてくるんじゃねよ」と思った可能性はかなり低いの
ではないかと推察しています。
また、Aさんは、「あ?」の後に続けて、「ああそうだね。(移転してきたメンバーたちは)書類とか持って
きてないからね」とフォローして下さっています。
「荷物が少ないから、狭いスペースにたくさん入ることができたんだ、ということをこいつは言いたかった
んだろうな」ということを、Aさんは理解しようと努力をしてくれたのではないかと思います。

まだまだ、こうしたコミュニケーション障害が起きると、正直、人に不信感を抱いて、具合が悪く
なること
が多いです。きちん書くことを通じて、自分をもっと掘り下げて行きたいと思います。
長文最後までお付き合いくださりありがとうございました。